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〜進化した玉電〜
東急・営団・東武3社相互直通運転開始
中央林間〜渋谷〜押上〜南栗橋間98.5kmが一直線に。

明治40年、多摩川の砂利を運ぶ目的とし、大山街道上の道玄坂上〜三軒茶屋間に開業した路面電車から始まった玉電、昭和44年にモータリゼーションの発展とともに路面電車としての姿は消しますが、昭和52年には地下鉄となって多摩田園都市と都心を結ぶ足として生まれ変わりました。走る電車もこの96年間で木造単車から10両編成のステンレス車へと進化してきました。また、その運転区間も渋谷〜二子玉川間から、溝の口へ、長津田へ、中央林間へ・・・、都心方面も永田町へ、大手町へと伸ばしてきましたが、平成15年3月19日から営団半蔵門線の押上延伸に伴い、東急田園都市線・営団半蔵門線・東武伊勢崎・日光線の3社4路線、全長98.5kmの相互直通運転網がスタートし、史上初めて東急の車両が埼玉県まで運転されると同時に、東武鉄道の車両も初めて世田谷区内を通り、多摩川を越えて神奈川県まで運転されることになりました。
このページでは、この世田谷の交通史に残る相互直通運転初日を中心に、3月29日に中央林間〜東武日光・鬼怒川温泉間を直通で運転された3社直通運転記念号や、直通運転開始前に行われた試運転などの様子を簡単にまとめました。

■東武車田園都市線初入線

二子玉川を発車し、多摩川を渡る東武34411編成
東武鉄道の車両としては史上初めて世田谷区内から多摩川を渡り、神奈川県へと入っていくところです。
平成15年1月19日 二子玉川〜二子新地間

ゆっくりと長津田駅に到着する東武34411編成
相互直通開始の丁度2ヶ月前、1月18日終電後の午前3時頃に遂に東急線初入線を果たしました。
平成15年1月19日 長津田駅

■東武30000系田園都市線初日中試運転
■見納め水天宮前行き

試運転で多摩川を渡る東武34411編成
二子橋を路面電車として走り始めて75年、また新しい時代が幕をあけます。
平成15年1月29日 二子玉川〜二子新地間

平成2年以来、13年間に渡って運転されてきた水天宮前行きは、相互直通開始に伴い姿を消しました。
平成15年1月16日 鷺沼〜宮前平間

■開業前夜

開業を明日に控えた18日夜、半蔵門線各駅で停泊する車両へ記念のヘッドマークが取り付けられました。
平成15年3月18日(19日) 水天宮前駅

このヘッドマークは直通運転を行うほぼ全ての車両に取り付けられました。
平成15年3月18日(19日) 水天宮前駅

■いよいよ開業初日!

5時10分、8617編成による田園都市線からの記念すべき東武線直通一番電車が三軒茶屋駅に到着しました。
平成15年3月19日 三軒茶屋駅


5時55分、3分ほど遅れて東武34402編成による営団線直通一番電車が清澄白河駅に到着しました。
平成15年3月19日 清澄白河駅


東武車としての初の東急線での営業運転が始まりました。車内表示に三軒茶屋駅の文字が現れます。
平成15年3月19日 31602号車車内


6時30分、二子玉川駅に到着、多摩川を渡り、これから東武車としては初めての神奈川県内での営業運転が始まります。
平成15年3月19日 二子玉川駅


たまプラーザ駅に到着する東武車による上り一番電車の清澄白河行き。
平成15年3月19日 たまプラーザ駅


多摩川を渡り、再び東京都内に戻ってきた東武車上り一番電車。
平成15年3月19日 二子玉川駅


一方、東急新5000系による東武線一番電車となった5106編成は、区間準急南栗橋行きとして、田園都市線内での車両故障の影響で5分ほど遅れた9時40分頃、曳舟駅を後にしました。
平成15年3月19日 曳舟駅

渋谷駅から区間準急東武動物公園行きに種別が変わり、東急の車両としては初の東武線へと足を踏み入れてゆきました。
平成15年3月19日 清澄白河駅


6時16分、渋谷駅に停車中の東武34402編成
この電車が引き続き東急線への直通一番電車となります。


黄色いタイルの三軒茶屋駅に到着です。世田谷線乗換の表示も出ています。
平成15年3月19日 31602号車車内


7時05分、終着の中央林間駅に到着、折り返し清澄白河行きとなります。この50T運行は、東武車の運行ながら、出入庫以外は全て東急・営団線内で運転されます。
平成15年3月19日 中央林間駅


早速たまプラーザ駅では東武30000系同士の並びを見ることが出来ました。
平成15年3月19日 たまプラーザ駅


三軒茶屋駅に到着する東武車上り一番電車。新たな時代の幕開けです。
平成15年3月19日 三軒茶屋駅


■3社直通運転記念号 東武日光・鬼怒川温泉行き

直通運転開始から10日が経った3月29日、中央林間から3社線を経て、東武日光・鬼怒川温泉までの約180kmを直通する記念列車が運転されました。
平成15年3月29日 北千住駅


鬼怒川温泉駅到着後の記念品引換、抽選会の様子。
記念列車は終点までラッシュ並の大混雑となる盛況ぶりで、終点駅は人であふれかえりました。
平成15年3月29日 鬼怒川温泉駅

直通運転には東武30000系が記念ヘッドマーク付きで登板し、前4両が鬼怒川温泉行き、後6両が東武日光行きとして運転され、途中の南栗橋駅で切り離し作業が行われました。
平成15年3月29日 新大平下駅


記念列車運転終了後は鬼怒川公園駅で翌日の中央林間行きまで留置されました。
中央林間から188.9km、神奈川と栃木が結ばれた瞬間でした。
平成15年3月29日 鬼怒川公園駅


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1998年8月28日開設